家具や電化製品などのスキマをとった写真のシリーズ。これらのスペースと実際の東京のビルとビルの間のスペースを対比させる。家具や電化製品によってできる建物の室内のスケールの異なるスキマを、建築写真の手法を用いて撮影する。すなわち、低いアングルから遠近を修正するレンズを使って撮影することによって、一種建築的な視点を写真に加える。これらの写真は正面ではなくある角度から撮影される。

作品は80×120cmのライトボックスに、ちょうど実物大に近いサイズになるように展示する。そのライトボックスをスキマの壁に直接かける。サイズや形、特に夜の明かりによって、作品はちょうどスキマにできた窓のようになる。またそのイメージが建物の内観であるという点からも、壁を通して中の様子を見る窓となる。 さらに、ライトボックスを狭いすきまの高いところに展示する。(ちょうどギャラリーで作品を見るように)写真に正面から対峙することを、ここでは不可能にする。鑑賞者は低い斜めのアングルから、やはり低いアングルから撮られた写真を見上げることになる。ここに二重の視点の交錯が発生する。

添付した2つの写真はパリの自宅で実験的に撮影したものである。最終的にはこのシリーズは東京で撮影を行う。可能であれば展示場所に近いところ、もっと言えば、作品を展示する建物の内観が撮れれば理想的である。それによって内側と外側に強い関連性が浮かび上がり、通りから見えるものと建物に隠されたものとのスキマに考察を巡らせる機会となるだろう。 最終的な写真点数は(ライトボックス)は物理的状況によって変化する。