何処にいても、この突然に流れる着信音が私個人をリラックスさせてくれる。
人のために人によって選択された数多くの曲、通勤電車や街の中、各所様々な場所から聞こえてくる。この携帯電話の着信音が都会のスキマから聞こえてきたらどうだろう。スキマから鳴り響く曲、今日も誰かが誰かに発信し、きっと誰かが何処かで必ず受信している。ビルとビルのスキマのようにもう一方の壁があるからこそスキマとして存在するスキマ。同様に他者との関わリがあるからこそ存在することを確認できる自己。存在と存在の関わりを偶然ではない出会いを携帯電話を媒体に考えてみたい。

 作品プラン:スキマの入口から手の届きそうな70cmぐらいの場所に地上から約120cmの高さに透明なケースに入った携帯電話を設置する。
あらかじめその携帯電話の電話番号と設置場所をDMやインターネットで告知し、誰かに何かを伝えたい、話しを聞いて欲しいと思う人がそのスキマに設置されている携帯に電話をする。受信者はその着信音を聞き、偶然にもそのスキマの前を通りがかりその音に気が着いた人であり、誰でもよく不特定。作家自身がその電話に電話し、また受信する時もある。また、スキマに設置されている携帯電話から電話をかけることはできない。
Nami AIZAWA