[thinking]
私は、時間に興味があります。
頭の中で観念的にひねりだされる時間というより、
五感で身体でなにやら感覚的に知覚される「間」を大切に思います。
時間を知覚するというのは誰でもごく自然に行われていることで
大抵は無意識で、すんなり時間が流れています。
自然に時間が流れない「間」とか「場」の悪い時は
バランスのくずれたリズムを叩き込まれるようで
なんだか肌に合わない感じを誰しも経験したことでしょう。
今、一瞬で消え去るごくごく身近な環境とか状態が
体内のリズムをつくっているのです。
リズムは、すなおに単純に解釈すると
ONとOFFすなわち持続と休止の繰り返しでつくられています。
在りか無しかです。
何が在りで何が無しなのかという
形が気になるのはヒトの性なんですが、
大切なところは、どれだけの量を持った在りなのかということです。
その量は意識的につくられるというより
環境や身体という形を通して自然に発生するという感じが正しいのです。

[action]
「Form is Rhythm」という作品は、
ある時ある場所にとどまり自分の身体の感覚器官全てを通して感じる
その環境下での時間感覚=リズムを刻もうという試みです。
リズムを実際に刻むのはリレーという電子部品で、
電磁石と機械接点(ON-OFFのスイッチ)で出来ているものです。
リレーは電気を流すとスイッチが入り、カチッという音がします。
このリレーに送る電気をコンピュータプログラムにより制御して
リズムをつくります。
リレーからでる音はごくごく小さい音です。
楽器のように大きな音を奏でるという代物ではございません。
つくってる自分の周辺にしか聞こえません。
ですからサウンドパフォーマンスではなくスケッチに近い作業です。
必要なのは時と場所だけです。
あとはその環境にどっぷり浸り
自分の中に涌き出てくるリズムをプログラムに直す作業です。
どこででもできるし、いつまででもできるのですが
その環境の中にいる自分意識を持ち続けなくてはいけません。
思考停止になったら、ささと終了することにしています。