スキマプロジェクトについて

隙き間というのは、地域→場所→隙き間、といったように空間の中でも狭い方の部類 に入ると思う。その言葉から考えられるのは、物体が入る余地はあるけれど行き交え ない場所、例えば、部屋の中で考えてみると、箪笥と本棚などの間の、デパートの紙 袋などを折りたたんではさんでおくような狭い所である。そこは、しかし空間のなか では狭いほうだが、穴よりは不定形なので、物や人がより抽象的に入り込める可能性を秘めている。そして、狭い隙き間、例えば満員電車の中の空間などは、最後に残さ れた大変貴重な隙き間だし、心の隙き間や歯の隙き間は残しておきたいスペースである?
今回のスキマプロジェクトでは、実際ある街の隙き間を再考しようというものだが、 建物の隙き間も同じようにいろいろな可能性が秘められていると思う。私のイメージ するビルとビルの隙き間は、たいてい無味乾燥な壁と下水道のふたのコンクリート通 路で、暗く狭いけどがらんとしている。電子音やネオンサインで溢れかえっている街 のスペースにおいては忘れられていた最後の砦であるようにも思える。

今回、そういったわけで、私は交通標識などを隙き間各地に新設する事により、その隙き間にスポットライトを当てたい。我々が知らない間に何かがこっそり移動していたり、起こっていたとしたら、面白いのではないか、物を収納する場所だった隙き間 が突然移動する場所になるのだ。

新設する場所の条件
標識がたてられるほどのスペースのある隙き間各所。
1スペースに1サイン

新設予定の標識
追い越し禁止、駐車禁止、最高速度30、歩行者横断禁止、動物が飛び出すおそれあり、
上り急こう配あり、踏み切りあり、並進可サイン、
バス停留所(バスストップ)のサインなど。