来島友幸 ※コマンドN(「街づくりハウスアキバ」)屋上に展示しています。

[think]
私は、時間に興味があります。「間」を大切に思うこと。自然に時間が流れない「間」の悪い時はバランスのくずれたリズムを叩き込まれるようでなんだか肌に合わないむずむずした感じがするものです。"FormisRhythm"という作品は、場所という環境や自分の身体という形を通して自然に発生する時間の流れを自分の中から湧き上がるリズムにする行いです。リズムは、音楽というよりもっと原始的なモノです。心臓の鼓動といえば簡単ですが、人間の場合、社会や環境の影響が頭を支配しますので、そのリズムの成り立ちは複雑です。しかし、息をしてるのを意識しないようにそのリズムも極めてすんなり出てくるのです。良い悪いは別にして。もっとも、悪いリズムや悪い「間」が生じるところでは身体が拒絶反応を起こしますのでそういう場には、そうそういられません。自分の良しとすることろにどっぷりと浸り、自分のリズムを刻みたいものです。

[act]
まず場所(環境)を決めます。。そしてその場所に少なくとも1日は居つづけます。その場の空気、感じを身体に取り込み我的リズムを刻みます。リズムを実際に刻むのはリレーという電子部品で、電磁石と機械接点(ON-OFFのスイッチ)で出来ているものです。リレーは電気を流すとスイッチが入り、カチッという音がします。このリレーに送る電気をコンピュータプログラムにより制御してリズムをつくります。リレーからでる音はごくごく小さい音です。楽器のように大きな音を奏でるという代物ではございません。つくってる自分の近くにしか聞こえません。ですからサウンドパフォーマンスではなくスケッチに近いモノです。必要なのは時と場所だけです。あとはその環境にどっぷり浸り自分の中に涌き出てくるその場所のリズムをプログラムにしていきます。どこででもできるし、いつまででもできるのですが肌に合わないところでは意識を集中できません。思考停止になったら、ささと終了することにしています。