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●やることの説明
1) ビルとビルのスキマで、チュチュを着たバレリーナがクラシック・バレエで踊り
ます。
2)土、日、祝日にやります。時間は常時踊っているのではなく、2分〜10位の小 作品を数本、
時間を決めて(例えば、12時の回、1時の回…という風に)やります。
3)人数はソロ作品では1人、群舞では数名から20名を考えています。
●コンセプト
■あ、背骨にスキマが……
背骨と背骨の間にスキマをあけてみましょう。カラダは堅い方ですか? 柔らかい 方ですか?
そう言う私も堅い のですが、大きくゆっくりと息を吸い、そしてゆっくりと吐きながら背中を丸めてみ ましょう。
背骨と背骨の間のスキマを1個1個あけていきます。 背骨(脊柱)と一言で言いましても、頚椎が7個、胸椎12個
、腰椎5個と全部で 24個もありますので、スキマ をあけられるところもいっぱいあります。上から順番に1個ずつ
、ゆっくりと息を吐 きながらスキマをあけていって ください。何回か繰り返すうちに、結構気持ち良く丸まってきま
す。
■お、股関節にもスキマが……
クラシック・バレエの七不思議のひとつが「脚を外側に開く」。でも、足首から下 を捻って外向きにするのは間違い
。土踏まずが床について外反母趾になるのでマネしないでください。正しくは腰から脚全体を外側に開きます。さらに
股関節の部分に注目すると、骨盤 は上へ引き上げるように、そし てモモは大腿骨の付け根を外向きに回しながら、さ
らに遠くへ(下へ、前へ、横へ、 後ろへ…)引っ張ります。する と大腿骨と骨盤をつないでいるY靭帯が少し伸びる
ようで、ここにもスキマができま す。このスキマが、バレエ特有 の外向きに開いた脚のコツのひとつなのです。
■うへっ! 足首にもスキマ?
クラシック・バレエは爪先で立ちます。この時、足の指は全部伸ばして地面をしっ かりと押さえつけ、甲をぐっと 押
し出し、さらに甲は下へ、くるぶしの骨は上へ引っ張って、甲とくるぶしの骨との 間にスキマを作ります。こうし な
いと、片足の爪先だけでしっかりとバランスを取って立つのが難しいのです。
■スキマが可能性を拡げる
日常生活においては全然意識していない筋肉や関節、その存在自体知らなかった靭帯など、自分のカラダの部分と 対
話しながらあらゆる骨と骨とのスキマをひろげようと、日々ストレッチを続けてい くと、……残業で疲れたー、飲 み
すぎて動けないー、食べすぎて動けないー、とサボる日が結構あっても……中年に さしかかって堅くて堅くてどう に
もならなかったカラダも、だんだんとですが、自分で驚くくらい柔らかくなるもの です。 されどストレッチといえ
ども、体育の授業の様に「1、2、3、4、」と号令をか けながら力を入れて伸ばすスト レッチではありません。ゆ
っくりと深呼吸しながら脱力してスキマをあけるようなス トレッチが肝要です。こうして スキマ・ストレッチで柔軟
なカラダへと変化して行くにつれて、肩コリ、偏頭痛、便 秘などがいつのまにか解消され るという嬉しいオマケまで
付いてきます。 声楽家でボイストレーナーの富塚研二氏は脱力系ストレッチ実践者で、発声練習の 前に股関節周辺
と下半身中心に カラダ全体を柔らかくするだけで、かなり声が出るようになると言います。ご自身も 本番前に体調が
すぐれない時こ そ念入りにストレッチしてカラダをほぐすそうです。なぜなら「声を出すために、お なかにスキマを
作る」から。ま さに、スキマが肉体の可能性を拡げる、と言っても良いのではないでしょうか。
■ビルとビルの間でクラシック・バレエ
こうしてカラダの内側から見ていきますと、社会を形成する事物や人も、カラダを 形成する一つ一つの骨のように 思
えてきます。現代社会の歪みなどと、多くの問題を抱えているように言われる現在 ですが、カラダも無理をすると 椎
間板ヘルニアのように歪んでしまいます。無理は禁物。やはり、骨と骨の柔軟なス キマ(関節)のように、いつの 時
代も、個々人の柔軟な意識が、問題となるのではないのでしょうか。 クラシック・バレエは人様に見せられる様に
なるまでに何年も、何十年もかかって しまう踊りですし、また善き師匠の手取り足取りの(それもお互いに汗びっし
ょりか きながらの)指導なしには一歩も前に進めません。それ故、現代のスピードの速さに 取り残されてしまうのは
、しょうがないのでしょう。しかし、ひとつの芸術が何年も かかって完成を 目指すのすら待つ余裕もないというスキ
マの無さ…。買い物も読書もコミュニケーシ ョンも、パソコン1台でお手軽 に、他人との面倒なやりとりもなく済ま
せられる今、あえて手間ヒマかかる前近代的 なやり方で、余裕がなさすぎる 故に忘れている何か大切な事が、もしか
したら見つけられるかもしれません。 そこで「バレエ・スキマ・スタジオ」では、狭いビルとビルのスキマから、
あえて クラシック・バレエで自分自身 の骨と骨のスキマをあけながら、同時に取り巻く環境の可能性を拡げていこう
という 試みです。
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