オープニング・タイトル

吉村 亜也子 (日本)
「遠い場所、遠い時間」
1969年米国NY州生まれ。アムステルダム在住。映像 とテキストを組み合わせて、アイデンティティの問 題にかかわるビデオインスタレーションを発表して いる。誰もが見覚えのあるような平凡なイメージを 利用して、心の片隅に忘れ去られている小さな物語 を気づかせる。まるで絵ハガキのような完璧な風景 は、過去に彼女が手にした「絵はがき」の風景。


フィリップ・シャトラン (フランス)
「息を止める」
1971年マルセイユ生まれ。現在岐阜県のIAMASに在 学。さまざまな素材を使ったメディアインスタレー ション、サウンドパフォーマンスを行う。今回は秋 葉原のテレビ売場でキスするカップルたちの映像。 ドラマと現実、メディアと個人、さまざまな関係が そこから浮かび上がる。
http://www.iamas.ac.jp/~phhat99
e-mail:philippe@tokyo.com


中ザワ ヒデキ(日本)
「二三字三九行の動的文字座標型絵画第三番」
3Dツール「デジタルネンド」の開発や、マルチメ ディアや現代美術の評論等多彩な活動で知られる現 代美術作家。原子論的世界観とイデア論的世界観を 作品に取り込んだ論理的で知的好奇心高い作品で独 自の世界を構築している。新作はJIS記号中の「さん ずい・水」偏336字と「魚」偏73字とひらがなによ って海面のきらめきを表現した「具象画」である。
http://www.aloalo.co.jp/nakazawa/


作品1
   作品2   作品3


椿 昇(日本)
「With Love」
1953年京都生まれ。これまで国内外の重要な展覧会 に多数出品。また最近では「宇宙老人アキラ」 「父と子のCG」「ICCデジタルバウハウス」などデ ジタルを介したワークショップやプロジェクトも多 く手掛ける。ある日流れてきたチェーンメールに心 のよりどころを求めてしまうバーチャルな時代の精 神と身体のリアリティを問う。
http://www.iminet.ac.jp/metapolice/flash.html#
http://www.moma.org/dot.jp



作品1
   作品2


サキ サトム(日本)
「Own Space1」「Own Space2」
1969年東京生まれ。 1999年ロンドンゴールドスミ スカレッジ卒業。駅の構内やファーストフード店な ど日常化した都会の群集生活に対するシンプルだが 聡明なアプローチが魅力。浴そうの中で作家が回転 する新作は、秋葉原の群集の中に対照的な空間をも ちこんだ作品。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kudos/index3.html



ピーター・ベラーズ(イギリス)
「クロース・トゥ・ミー」"Close to me"
1959年ロンドン生まれ。東京に住んで14年となる彼 は、都市の現象をブラックユーモアたっぷりに批評 する。コピーされ尽くした日常的記号をスケールや 質を変え認識の社会的構造を探る。今回は氾濫する CMアイドルのイメージがテーマ。バレンタインデー に一人の女の子。でも彼女は幸せ、だって今日はず っと彼女のアイドルと一緒だったから。


グレゴリー・マース(ドイツ)
「RBF」 リチャード・バックミンスター・フラー氏に捧ぐ 1967年ドイツ・ハーゲン生まれ。 1998年から2000年までオランダ・マーストリヒト のファン・アイク・アカデミーで学ぶ。フラーの建 築的構造の構想に基づく分子のフラクタルな動きを デジタルアニメーションで制作した。


伊藤 敦(日本)
「Sep.30th, '99」
これは「忘却の速度を測る」作品です。
「Sep.30th,'99」この日に何が起こったかを、既にアナタは忘れてしまっている。

62年広島生まれ。 93年より「伝達」「遺伝」をテーマに創作活動を続 けている。「新宿少年アート」「Morphe'95・'96」「IZUMIWAKU project1996」等の展覧会に参加。96年より美術&パフォーマンス集団「擬態美術協会」の一員となり、舞台美術等も手がける。


鎌田 俊介(日本)
「カインド・オブ ・レッド」
秋葉原を赤く染めてみる。男が探していたものは…
1975年生まれ。1998年デジタルハリウッド入学、 コンピューターグラフィックを学ぶ。1999年第2回 インディーズムービーフェスティバル参加。

ジョセップ・M・マルティン(スペイン)
「ラ・マスコッタ・デ・ミルタウン」
1961年スペインセウタ生まれ。 バルセロナ在住。 91年の白州アートフェスティバル参加以降、 IZUMIWAKU Projectなど日本のグループ展にも意欲的 に参加。2000年7月越後妻有アートトリエンナーレ 参加。99年より「ミルタウン」という言葉をキーワ ードに機会と状況によって、さまざまに展開発展し て行くプロジェクトをバルセロナ、パーピニョン、 マドリッドなど各地でおこなっている。


ナヨン・キム(韓国)
「ティーダンス/つめたくしないで」
ソウル大の彫刻科、パリのエコールドボザールの大 学院を修了後、現在はドイツ・パリを拠点に活動中。 ピクニックに行くためのミニテント付き鞄、犬のた めの多機能な犬小屋など作品は、日常を楽しくする ための機能をアートとして呈示しようとしている。 エルビス・プレスリーの歌をバックに踊るさまざま なダンスのhappy &joyfulな作品を発表する。


ヘアート・ムル(オランダ)
「タイムクロス」1-4
オランダ・ロッテルダム在住。メディアオルガニゼ ーション「V2 」所属。東京を自らカットアップ=走 査したヴィデオ映像を自在にカットアップ、編集す ることで、ムルは高速イメージのオーバーロードを 私達の眼に焼きつける。もとの文脈を剥奪された映 像は、意味的にではなく構造的に自由に連結されて いく。呈示されているのはイメージのフェティシズ ムではなく、むしろイメージの連鎖そのものである。
http://www.v2.nl/projects/eposgenerator/

アルムット・リンク(オーストリア)
「スクリーンセーバー」
1971年旧東ドイツ生まれ。公園、庭など都市の中の 人工の自然とその社会的背景を徹底的にリサーチし、 その社会が抱える特有の問題を浮かび上がらせる。 99年東京藤野に滞在。今回の作品は、環境映像とし てポピュラーな水槽のイメージをプログラムのスク リーンセイバーとして制作。多用される自然のイメ ージの背後にある消費社会の潜在的な真実を探る。



リリアン・ブルジェア&リュック・アダミ(フランス)
「メイド・イン・ジャパン」
人を巻き込むメカニズムとインスタレーションで皮 肉とエスプリのきいた作品をつくるブルジェア。 ベースにあるのはいつも"Mock the people" 人々を嘲 る、小馬鹿にすることである。99年茨城県主催の ARCUSの招聘作家として来日。L・アダミは“スポー ツ”を素材に動きのあるビデオ作品を制作している。 2人の合作は、卓球と日本のイメージが重なるコンセ プチュアル?な作品。


パトリシア・ピッチニーニ (オーストラリア)
「スキン・パニック」
1965年シエラレオーネ生まれ。メルボルン在住。 テクノロジー社会における自然観や生命観をテーマ にデジタル技術を用いて幅広い表現を行う。そのイ メージはいつもキュートでちょっぴりこわい。エイ リアンを思わせる生物が呼吸する、その皮膚の映像。 呼吸をするたびに緊張と不安と親しみが入り交じっ た複雑な感情が見ている側にも沸いてくる。
http://www.drome.com.au/piccinini.html


朝岡 あかね(日本)
「エスケープ」
1966年生まれ。バルセロナ在住。都市の夜景を夜空 に見立て、車のライトや街灯などの光を結んで架空 の星座を作るプロジェクトは、都市に暮らす人々に 新しい物語を想起させた。新作は南仏からスペイン に向かう車のフロントグラス越しの映像。メランコ リックでノスタルジックなイメージが秋葉原の雑踏 とハイテク熱の中でブラックホールとして出現する。
http://www.shiseido.co.jp/s9808cyg/html/


√R(日本)
「reflect」
櫻井たかあき、鈴木真吾、戸澤徹の3人によるユニ ット。ジャックの体は鏡で出来ている。秋葉原の街 を駆け抜け、溢れるネオンや情報、テクノロジーを 体に映し込むことで存在を確認する。作為的な加工 を全くせず、ありのままの秋葉原の街の景色を用い て制作された今の秋葉原を映し出す鏡のような作品。 この映像が美しいのは、それは秋葉原自身の持つ美 しさである。
http://home3.highway.ne.jp/tozawa/routr/routr.html


リン・ヤマモト/リュクリシア・ナップ(アメリカ)
「黄色い光」 「机の中」
ヤマモトは1961年ハワイホノルル生まれ。NY在住。 和紙や黒髪、花など有機的な素材を使った叙情的な インスタレーションが特徴。PS1のレジデンスプロ グラムに参加。小さきもの、優しきものへ向けるま なざしは秋葉原の喧噪の中にもその所在を見つける。 秋葉原の街とは対象的なローテクにあえてこだわっ た出勤前の2本の足。
http://www.ps1.org/yamamoto
http://www-personal.umich.edu/~lucretia


エリッヒ・ヴァイス(ベルギー)
「She shaves her...」
66年ベルギー生まれ。バルセロナ在住。様々なカル チャーをベースに独特のスタイリッシュな世界を築 く。99年大阪SUMISOで個展。美人モデルを多用する 作品群はありきたりの映像イメージに対するアイロ ニーのようでもある。何を見るわけでもなくただう つろに時間が過ぎていく、テレビの前のポストモダンのゾンビたち。

藤本 由紀夫(日本)
「record/play 02」
1950年名古屋生まれ。大阪在住。サウンドアーティ スト。「記録と再生」という行為を様々な状況で行 う「record/play」シリーズの第2作。大阪日本橋筋の 電気街を記録したビデオを東京の秋葉原電気街で再 生する。秋葉原ジャックともいえる光景に、足を止 める人は何を発見するのだろうか?


クリスティン・ルーカス(アメリカ)
「電撃ショック」「テレビで見たような」
1968年ダヴェンポート生まれ。99年茨城県主催の 「ARCUS」で日本滞在。テクノロジーの見えない恐 さや人に与える影響をテーマに、メディア系の作品 を多く手がけながらも、そのアナログな視線に特徴 がある。「サイマルキャスト」は段ボールとアルミ ホイルでできた装置でその場所の電波をキャッチす るというキッチュなパフォーマンス。秋葉原にもサ イマルキャスターが登場する。
http://www.diacenter.org/lucas
http://www.simulsite.com/
*クリスティン・ルーカス パフォーマンス
 3/26 (sun) 1pm- 秋葉原電気街

サイマルキャストとは心と身体に有効なエネルギーを形作ること。ニューヨークにいるルーカスから使命を 受けたサイマルキャスターズがカプセルに入った小さなモバイルキットを秋葉原で出会う人々に配ります。


イアン・ヘイグ(オーストラリア)
「ヒューマン・マシーン・メルトダウン」
1964年メルボルン生まれ。「テクノロジーモンスタ ーの脅威」をテーマに、アニメーション、ビデオ、 ウェブサイト、インスタレーションなどさまざまな メディアで活躍。高度な技術によって生み出された CGの怪物が、テクノロジー社会の未来をコミカルに 暴れ回る。
http://media-arts.movit.edu.au/Ian_Haig/thing.html



カモン・パオサワット(タイ)
「フラット・アース」
1958年タイ生まれ。タイで美術教育を受けた後アメ リカでインターメディアの修士号取得。急速な経済 成長の裏の環境汚染や自然破壊、さまざまな弊害な ど、テクノロジーの発展と人間の疎外感をテーマに 映像や写真と自然素材によるインスタレーションを 多く行う。情報化によってフラットになっていく社 会の一面をモニターの四角い箱が象徴している。


楠 丈(日本)
「カンガエル」
年齢不詳。福岡在住。97年藤浩志企画制作室勤務を 経て動物を愛す彫刻家として活動をはじめる。98年 コマンドN/□での「Fishboard Shop〜 適正技術への 道」で作家デビュー。 99年箱根彫刻の森美術館で藤浩志「Vinyl Plastics Collection」のロゴキャラクター彫刻制作。秋葉原を 急ぐ人に、ほのぼのとした暖かなメッセージが届く。


ヨーク・デル・クノッフェル(ドイツ)
「アジャクス2000」
1962年ドイツポツダム生まれ。ドイツ、ヨーロッパ を中心に数多くの写真展に出品後、現在はNYとベル リンを拠点に活動。写真やビデオを用いたインスタ レーション作品を多く発表している。99年ICCイン ターコミュニケーションセンター、2000年秋吉台の レジデンスプログラムに招聘され日本に滞在。ajaxは 何でも落とす強力クリーナーの名前。
http://www.bway.net/~delucia


八谷 和彦(日本)
「ありがとう」
ポストペットの産みの親、八谷からのメッセージ。 『自分の作品をお客さんに届けてくれる人たちに対 して、まだ「ありがとう」って言ってないのに気づ いた。ポストペットが出てから、もう1年以上たつ のに。で、ポットにスターバックスのコーヒーを詰 めて、おみやげも持って、「ありがとう」の気持ち を告げるための旅に出たのでした。』
http://www.petworks.co.jp/~hachiya/

アレスデール・ダンカン (イギリス)
「轟四郎 芸術家」
1971年ロンドン生まれ。日本のサブカルチャーの逆 輸入版ともいうべき作品はアートとエンターテイメ ントのどちらとも組みしない独自の美学を持つ。昨 年の秋葉原TVでは80年代の家庭用コンピューター 「シンクレアスペクトラム」で制作したレトロなア ニメーションを発表。新キャラクターのヤクザアー ティスト「轟四郎」をひっさげ日本上陸。
* アレスデール・ダンカン パフォーマンス
3/26 (sun) afternoon・シンクレアZXスペクトラム48KとカシオSA-1ミニキーボードによるミニ・ライブパフォーマンス。


パルコキノシタ(日本)
「キンアカサークル」
1965年生まれ。昭和40年会会員。カラオケを使った パフォーマンスをヨーロッパ各地で行うほか、日常 を解体した「似て非なる日常」を使ってコミュニケ ーションを図る活動をしている。「キンアカサーク ル」とは日の丸、国家のこと。多種多様な人々がう ごめく国際都市秋葉原。この街に降り立つ時感じる 対照的なナショナリズムをモチーフに裸の心で体当 たりする。キンアカは印刷用語のY100+M100=赤。
http://opendoors.asahi-np.co.jp/span/paso/parco/Parco.htm

渡部 将之(日本)
「HOT GUY」
1965年生まれ。デジタルハリウッド研究所卒。 1999年第2回インディーズムービーフェスティバル 参加。 FRP製造、彫金の仕事を経て現在(株)オガワモデ リングにて3DCG映像を制作する。



マニュエル・サイス(スペイン)
「iレゴ」
1961年スペイン生まれ。ロンドン在住。ヨーロッパ 各地で個展を開催、また国際的な展覧会にも数多く 参加している。98年東京に数カ月滞在し渋谷と秋葉 原の喧噪に魅せられる。LEGOブロックは組み合わせ の自由さとソリッドなフォームが共存する混沌と秩 序のアイコンとしてとらえられる。秋葉原のカオス の中で整列と混乱をくり返す。
http://www.azar.ms/


中村 政人 (日本)
「7%」
代表作としてマクドナルドのmサインを使用したイ ンスタレーション作品「QSC+mV」(1998年)がある。 アートと社会のインタラクティブな関係を「都市の 創造力」という切り口から鋭く提示する。 「7%」は秋葉原を行き交う人々に拍手を送る作品。



ジャシンタ・シュロイダー(オーストラリア)
「スマートガール・アクション」
メルボルン在住。アートやファッションの流行が示 すものや消費社会におけるアイデンティティの問題 に興味を持つ。都会のOLをモデルにした作品を近年 多く制作している。現地のアーティストランスペー ス「1st Floor artists and writers space」の運営メンバー の一人でもある。


マイケル・シャオワナサイ(タイ)
「無題 」
バンコク在住。主にシカゴ・タイを中心に活動。 パフォーマンス、フィルム、ビデオ、写真、インス タレーションなどさまざまな手法で表現する。 タイのゲイ風俗産業をモチーフにした作品 "Exotic 101" "The Adventures of Iron Pussy" は、現代 社会における人間の尊厳や存在意義をコミカルかつ ポリティカルな視点で捉え直している。


Special performance
「ソニック・インターフェイス」"Sonic Interface" ソニック・インターフェイスとはコンピュータとマイク付きヘッドフォンで構成された<聴覚器官>。 このポータブルな装置を身につけ秋葉原の街を徘徊します。
Artist:
前林明次 http://www2.gol.com/users/m8 3/19(sun)3/20(mon)12-6pm(最終貸出は5時30分まで) 受付:command N/□ 参加費:無料
powwow/21
秋葉原TV参加アーティストによるテーブルトーク、ゲスト:八谷和彦 サキサトム 中村政人 √R 他 3/19(sun)2〜4pm 会場:コマンドN上 街づくりハウス“アキバ”4F会議室、参加費 1,000円 定員30名