2002.09 - 「具体的案の検&実測調査」
慎也さんと構造の岡田さんとの話し合いで、構造的にも色々と可能性が見いだせそうな方向へ...masaki&umeは飯抜きぶっ続け作業で模型完成。木造住宅の手前側に新しくテラスを設置。今後ココを起点に自由なプランの展開が予想されます。一見すると普通の住宅かもしれませんが住宅周辺は、ヒト一人が入れるか入れないか位の隙間をもって四方を建物に囲まれる、都会ならではのシチュエーション。
金曜日のミーティングを経て、土曜日には大家さんとの打ち合わせに挑みます。
お盆を開けて久しぶりの現地調査となりました。今回は、構造的なサポートとして斎藤研の岡田さん、宮里さんも登場。前回から今回までの間に、中村さんが大家さんとの話し合いを数回、持たれたところ、どうやら最初は平屋だったという話し。以後、増築を数回かさねているようで、構造はますます謎に包まれていたのです。
上下の階で柱の位置を確認。増築されるたびに増えていったであろう化粧柱を見分けるのに一苦労。。梁に関しては、実際床を剥がしてみないと分からない、ということで畳を剥がし... バンッ!! 中村さんの一蹴りで一階天井が出てきます。二階まで通っていた一部の柱は増築の際に二階以上が切り取られていたり、予想していた主とする梁が見あたりません。
今後は29日に学生を総動員して、部分的な解体を通して実際の構造を確認します。
実際に一階から二階までの床を少しずつ剥がして、基本となる柱張りをチェックし、それらが今でも構造的な強度を持ちうるか見当していきます。また、増改築を何度も重ねていることから、そいつがどういうプロセスで行われていったかということを推理していくのですが、そいつがまた大変。。猛暑の中、汗をかきながらの作業でした。途中、鉄骨が現れたり、予想以上に家自体が傾いているなどのアクシデントに見舞わましたが、とりあえずの家の出来方はある程度把握。作業を行いながら、岡田さん、慎也さんを中心に今後の構造的な補強、作業工程の進め方について話し合われました。
部分的な解体作業の後、午後14時より、現地において大家さん、不動産屋さん、隣にお住まい(かつてお父さんがこの家の増改築を何度もされたという)の大工さんを新たに加え、実際の老朽化した木造家屋を見ながら話し合いの場が設けられました。 昭和20年ごろに建てられたこの家を大家さんは戦後すぐに買い取ったそうです。その昔は周辺は平屋ばかりで周辺には森も鬱蒼とし(恐らく神田明神あたりから神田川にかけてでしょうか)、唯一そびえたつニコライ堂の鐘が街中に響いていたそうです。 この家も最初は平屋で、職場や社員寮、順天堂大学の女子寮など用途が変わる事に増改築を繰り返すことになります。最初のころは、当時としてはとてもいい住宅でしたので、ある有名な政治家さんがお住まいになっていたとか。この家の、この街の変遷を調べてみるのも、また面白いのかも知れません。 その後、近くの喫茶店で中村さん一家とミーティング。ポリカーボネートで床はできるのか?その生成方法について調べてみる必要がありそうです。
■中村さん>>>帯広で行われているデメーテルの会場へ向かう(プロジェクトの詳細はweb or雑誌新建築にて)。今回利用する部材はデメーテルで作られた住宅を解体したものを再利用します。会期終了後、今回のプロジェクトで利用する建築資材を一度、中村さんの実家である秋田の製材所へ搬送し、中村さんの幼なじみの大工さんの手によって加工。その後、東京へ運ぶことになります。慎也さん、岡田さん>>>共々、構造についての最終打ち合わせ。梅>>>窓枠サッシのアウトレット建材を求めて奔走。。